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第1回
平成24年1月23日月曜日

 第5次お笑いブームといわれる現代、数多くのお笑い芸人が活躍している。2010年に幕を閉じた漫才日本一を決めるM−1グランプリには4835組が参加した。これほどまで多くの芸人がいながら、メディアなどで活躍できるのはごく一握り。多くは夢を諦めざるを得ないという、厳しい世界だ。
 そんな中、青森市内でお笑い芸人をしている二人の高校生がいる。彼女たちの夢は高校生漫才日本一。彼女たちの素顔に迫った。(企画・写真 久保田 圭祐、聞き手 田名辺 一至)

RUSH GUN
青森市を拠点に活動している高校生お笑いコンビ。2011年8月結成。ツッコミ担当の1994年生まれ高校2年生の藤村茉衣さんと、ボケ担当の1996年生まれ高校1年生の佐藤春香さんの二人で活動中。


―お笑い芸人を志したきっかけは?
佐藤:
小学校4年生のころにお笑い芸人を見たのをきっかけに、お笑い芸人を志しました。
藤村:中学2年生の時、学校生活のことなどで落ち込んでいる時期がありました。そんなときに、当時放送されていた『エンタの神様』(日本テレビ系)を見たとき、NON STYLEさんの漫才が流れていました。それを見て、純粋に笑うことができて。『元気がない人を、元気にされることができる人がいるんだな』と感動しました。その後、NON STYLEさんがM−1グランプリで優勝したことを知って、そのときにお笑い芸人になろうと決めました。

―二人はそれぞれ学校も違う。どういうキッカケで知り合ったのですか?
佐藤:
携帯サイトで知り合いました。(笑)
藤村:方向性の違いから、私が前に組んでいたコンビを去年8月に解散して、新しい相方を学校内外問わず、様々な手段を使って探していました。そうしたら、携帯サイトを通じて佐藤さんが声をかけてきてくれて。
佐藤:青森でお笑い芸人を目指しているって書き込みが少なくて、その中にあったのが藤村さんの投稿でした。この人しかいない!ってピンときて、連絡を取りました。
―やはり、市内でお笑いをしている高校生は他にいますか?
藤村:
市内でお笑いをやっている高校生は、私たちともう一組の二組だけです。もう一組の方も女の子のコンビです。

―お笑い芸人をやっていて楽しいことは?
藤村:
やっぱり、笑ってもらえることですね。あと、ネタ合わせのときも楽しいです!佐藤さんが、台本に書いていないことをバンバン言ってくるので、ついつい笑ってしまいます。(笑)
―ネタ合わせはいつもどこでやっているのですか?
佐藤:
新町の青森駅前公園です。
―NON STYLEさんはさっき話に出てきましたがそれ以外で尊敬しているお笑い芸人は?
藤村:
私はチュートリアルさんですね。それと、まだ有名ではないのですがブロードキャストさんというコンビを尊敬しています。
佐藤:私はザ・プラン9のなだぎ武さんが好きです。
―高校卒業後の進路は?
藤村:二人でNSC(※1)に入校して、芸に磨きをかけます。本当は東北がいいのですが、東北にはNSCがないので、東京に行くことになると思います。

※1…吉本総合芸能学院。通称NSC。吉本興業株式会社(本店 大阪市・大崎洋社長)が運営するタレントやお笑い芸人の養成所。大阪と東京に校舎がある。輩出した著名人はダウンタウン(1期生)など多数。
 

藤村さんは、転校して青森にやってきた。
藤村:
私は、中学3年の夏まで秋田に住んでいて、その後、青森に引っ越してきました。青森に対してはいい人が多いなという印象を持っています。それと訛りがキツい!(笑)
藤村:秋田から来た当初は津軽弁が全く分からなくて。転校してきた当初に先生が『それだばまいね』とか津軽弁で話をしていたので、意味が分かりませんでした。それで、友達に聞いたりして、覚えていきました。今では、津軽弁に影響されています。(笑)
―印象に残っている津軽弁は?
藤村:
一番最初に『何だコレ!?』って思ったのは、『わや』ですね。最初は友達からのメールに書かれてて、意味が分かりませんでした。でも今では普通に使っています。

―秋田と青森だと方言は違いますか?
藤村:
そうですね。逆に秋田で使っていた言葉がこっちでは使えなかったり。たとえば、『へめこ』って言葉。実は秋田ではカメムシを意味しています。
―青森に来て驚いたことは?
藤村:
冬がすごい寒いし雪が多い!今日も雪が多くて大変でした。
 
生まれてからずっと青森に住んでいる佐藤さん。
―青森に生まれて良かったなと思うことは?
佐藤:
人が温かいというところです。都会と比べて、アットホームな雰囲気が漂っていて、みんな優しいです。

おととし12月、東北新幹線が新青森まで延伸された。
―開業後、新幹線に乗りましたか?
藤村:
秋田に帰る時だったり、埼玉で開かれたNON STYLEさんのライブに行くために何回か乗っています。はやぶさに乗ったのですが、やはり揺れがほとんどなくて驚きました。開業によって首都圏はもちろん、秋田にも近くなった気がします。引っ越し前に住んでいた角館にときどき行くのですが、開業前と比べて、所要時間が約1時間も短縮されました!

―好きな食べ物は?
藤村:
やっぱり、りんごと魚介類がおいしい。りんごはこんなに品種があるんだとカルチャーショックを受けました。魚介類ですが、秋田にいたころより沢山食べている気がします。
佐藤:味噌カレー牛乳ラーメン大好きです! 味の札幌大西や札幌館によく行きますね。

―最後にこれからの抱負をお聞かせください。
藤村:
一人でも多くの人に笑ってもらえるように頑張ります。今年、ハイスクールマンザイ(※2)にエントリーします。私たちのコンビにとって最初で最後となります。目標は優勝です!これからもがんばっていくので、応援よろしくお願いします!
 
※2…正式名称はイオンハイスクールマンザイ。吉本興業が主催。高校生のお笑い日本一を決めるイベント。2011年大会は全国から923組の応募があった。