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第3回
ようこそ、津軽弁の世界へ
平成23年11月28日月曜日


 「いやー、めなー。」の「め」。・・・@
 「な、どさいくの?」の「な」。・・・A
 「これめはんで、けじゃ。」の「け」。・・・B

 津軽弁は、1単語あたりの語数が比較的少ないという特徴があります。
中には、1文字で自分の感情、依頼、気持ちなどを表すことができる語もあるのです。

 上の3つを訳すと、
@「いやー、おいしいですねー。」
A「あなたはどこへ行くんですか?」
B「これおいしいから、食べてみて!」
となります。
 @では、「おいしい」を表す言葉が「め」となっているわけです。津軽地方の人と一緒にご飯を食べる機会があったら気をつけて聞いてみてください。
ぽろりと出てしまう人がいるはずです。
 Aでは、「あなた」という2人称が「な」となっています。1人称は割と有名で、「わ」です。しかし、「わ」は使っても、今の若い世代では「な」を日常会話で使う人はかなり少なくなってきています。
実際筆者も、同世代で「な」を使う人は聞いたことがありません。
 Bですが、先ほどの復習、「め」が入っています。どんな意味かはもうわかりますよね?
 さてBの本題は「け」。これはここでは「食べなさい」の意となります。しかしこの「け」は、文脈によって意味を変えてきます。食べなさい、以外に、ちょうだい、くださいという意味があります。少々やっかいですね。
また、青森名物の「けの汁」というものがあります。小さく切った具材がたくさん入った味噌ベースまたはしょうゆベースの汁のことですが、この「け」は、「粥」を指すのです。

 ここではスペースの都合上少ししか紹介できませんでしたが、ほかにも多くの1文字津軽弁があります。ぜひお時間のある方は調べてみてください!
 
 「どさ?」ー「湯さ!」の会話例を聞いたことがある方もいるかもしれません。
「どこに行くんですか?」ー「銭湯です!」ということですが、この短い会話をどう思うかは人それぞれでしょう。

 皆様はどう感じますでしょうか。というわけで今回は1文字津軽弁の魅力についてでした。
次回は、津軽弁の日について触れたいと思います。(田名辺一至)